災害に強い街づくり
DISASTER
多くの低地や木造密集地を抱える城東地区は、火災や地震など都市災害への対策が喫緊の課題です。三浦工務店では、建物の耐震化・不燃化など、災害に強い街づくりを目指して地域の皆様へ貢献しております。
免震構造について
免震構造は、鉛やゴムを利用した免震装置を建物基礎に設置し、地震動を建物上部に伝わりにくくして建物の揺れを低減する工法です。
建物の揺れが少なくなることによって、地震時の建物の損壊や家具の転倒などが起きにくくなり、建物や家財などの財産を守ると共に建物内の人々を守ることにも繋がります。
「エスペランスYAMADA」「介護老人保険施設市川あさひ荘」、「苑田第一病院」では、その効果を狙って免震構造を採用しました。
ここでは、賃貸マンション「エスペランスYAMADA」の免震構造の要(かなめ)となる免制震ディバイス社製免震装置(鉛ダンパー入り積層ゴム)の製作から設置までを追ってみました。
製作工場
免震装置は、アメリカ合衆国ネバダ州にあるDIS社の工場で製作し、性能確認実験等の厳しい検査を経て現場へ納入されます。
プレート製作
このプレートを何層にも重ね、地震の時には一枚一枚が横にずれることで地震力を吸収します。
鉛取り付け
プレートを重ねた後、芯に鉛を取り付けます。この鉛には、地震の揺れる速度を緩和したり、揺れた建物を元の位置に戻す役目があります。
性能確認実験
大型の実験装置に免震装置を入れ、可動範囲を矢印で計測確認します。
下部プレート設置
ここから、現場での設置作業に入ります。先ず、基礎部分のコンクリートに下部プレートを埋め込みます。
免震装置取り付け
次に、免震装置を取り付けます。
上部プレート設置
さらに、1階柱+梁部分を受ける上部プレートを取り付けます。
セット完了
これで免震装置のセットが完了しました。続いて、上部プレートに載せる形で1階のコンクリート躯体を作って行きます。
仕上がり状況
1階躯体ができあがり、最終的な設置状況を確認しました。
CFT(コンクリート充填鋼管柱)造について
CFT(コンクリート充填鋼管)造は、円形または角形鋼管にコンクリートを充填した柱に鉄骨造梁等を組み合わせた構造のことです。コンクリートと鋼材を組み合わせることによりお互いの弱点を補い、優れた耐震性能を実現します。
賃貸オフィス「サトケイビル」の構造計画は、地震でも比較的小さな損傷で、人命の安全確保さらに災害応急対策等の機能を確保することを目的とし設計されました。
また、CFT造を採用したことにより、スパンを広くした大空間のオフィスを実現しています。
ここではCFT造の要となる、鋼管へのコンクリート圧入の施工現場を追ってみました。
生コン車の配車管理
1本の鋼管柱に対し、コンクリートが途切れることなく打設できるよう配車状況の管理を行います。
フレッシュコンクリートの管理
コンクリートを打設する前に、性能を満たしているかどうか受入れ検査・管理を行います。
充鎮されるコンクリートは、通常使用されるコンクリートよりも高強度かつ高流動なものになっており、コンクリートの品質管理は、建物の機能・性能に大きく関わってきます。
コンクリート圧入中の管理
過大な圧力により鋼管柱が変形することが無いよう、圧送車のシリンダーストローク数や蒸気抜き孔からのコンクリート天端位置を確認し、圧送速度が1.0m/分以下になるよう管理を行います。
所定の高さまでコンクリートが圧入充鎮された時点で逆流防止弁を閉め、コンクリート圧入の完了です。